新規上場(IPO)は投資家にとってもチャンス

「ソフトバンク」に「レオス(ひふみ投信の運用元)」と、大型企業の新規上場が最近話題になっていますが、企業の上場は投資家にとっても大きなチャンスになり得ます。

 

過去の実績を見ても、IPOの公募価格(IPOの抽選に当選した人)を、初値(市場で最初に取引される価格)が上回る確率が圧倒的に高くなっています。

IPO投資では80~90%近くの確率で、初値売りをするだけで大きく儲けることができると言われているのです。

 

「このチャンスに投資を始めてみたい」
「IPO投資で確実な利益が欲しい」
と考えている人も多いようですが、実はIPO投資はそんなに簡単に成功させられるというものではありません。

ここでは、多くの投資家が気にしているIPO投資について、より確実に利益を得るためのポイントを解説していきたいと思います。

 

大型IPOを攻略する3つのポイント

IPO投資をする際には、IPO(新規公開株)を購入する必要がありますが、そもそも、このIPO(新規公開株)を取得するということ自体が、意外と簡単な話ではありません。

手に入れてしまえば、高確率で大きな利益に繋がると言われているIPOですが、そもそも取得すること自体にハードルがあるのです。

 

IPO(新規公開株)を手に入れるには、証券会社の抽選に申し込み、そこで当選する必要があります。当選することで、上場する企業と証券会社が協議して設定した「公募価格」で株を取得することができ、それを市場で売却することによって大きな利益を得ることができます。

(もちろん、上場後にソフトバンク株を購入しても値上がりする可能性は十分ありますが、市場で取引して利益を得ることとIPO投資とでは異なります)

 

また、仮に抽選に当たり、公募価格でIPOを取得できたとしても、必ず市場での取引価格(特に初値)が、公募価格を上回るとは限りません。

過去の実績から見ても、80~90%の確率で儲かると言われているIPO投資ですが、10~20%程度は損をする可能性があるのです。

ここでは、より確実にIPO投資に参加し、利益を得るための3つのポイントを解説していきたいと思います。

 

ポイント1:主幹事会社から申し込む

上場する企業は、いくつかの証券会社にその新規公開株(IPO)を卸すのですが、"全ての"証券会社がそれを取り扱うわけではありません。

証券会社によって、取り扱う株式の数は変わってきますし、その時々のIPOを取り扱わない証券会社も存在します。

 

そんな中でも必ず注意しておきたいのは、「主幹事会社」です。

主幹事(証券)会社とは、企業が上場するにあたっての指導やサポートをする証券会社のことですが、上場に際し発行される株式の大部分の販売を引き受ける証券会社でもあります。

 

主幹事会社には、1社とは限らず、複数の証券会社が選ばれることもあり、そのいくつかの証券会社で、全体の80~90%近い株式を担当することになります。

割り当てられている株式の数が多ければ、当然、当選する確率も高くなるため、IPOの抽選に当選したいのであれば、主幹事となっている証券会社から申し込むことは、もはや最低条件と言えるでしょう。

 

ちなみに、今回のソフトバンクの新規上場に関しては、以下の6つの証券会社が主幹事となっています(カッコ内は株式の推定割当率)。

  • 野村證券株式会社(20~25%)
  • 大和証券株式会社(18~20%)
  • SMBC日興証券株式会社(12~15%)
  • みずほ証券株式会社(12~15%)
  • 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社(10~12%)
  • 株式会社SBI証券(6~10%)

参考:12月19日(水)東京証券取引所に新規上場|ソフトバンク株式会社 http://www.softbank-ipo.com/
ソフトバンク(9434)のIPO新規上場情報 https://kabu.96ut.com/article/ipo/2018086/
ソフトバンクIPOの上場承認とIPO初値予想!各社割当数も公開! | IPOで勝つ株式投資 https://ipo-win.com/ipo-9434/

 

ソフトバンクのIPOに限って言えば、これら以外の証券会社は、全体の1%も株式を割り当てられていません。IPOに当選したいのであれば、まずは主幹事となっている証券会社から申し込みをすることが重要です。

SBI証券[旧イー・トレード証券]

 

ポイント2:複数の証券会社から申し込む

主幹事証券はわかりましたが、では実際にどこの証券会社から申し込むのがよいのでしょうか?

「IPOの抽選は、1人1つの口座からしかできない」と思ってしまっている人もいるようですが、そんなことはありません。

IPOの抽選には、1人でいくつもの証券会社から申し込みをして良いのです。

 

ですので、少しでも当選確率を上げるために、なるべく多くの証券会社から申し込みをすることをおすすめします。

もちろん、投資初心者の人や、これから口座開設をしようという人には少々ハードルが高いかもしれませんが、主幹事証券口座開設のハードルが低いネット証券などは、網羅しておきたいところです。

 

ポイント3:公募価格が仮条件の上限に達していない場合は注意する

仮に、IPOに当選し、公募価格で株を取得できるようになったからといって、必ず利益が得られるとは限らないので注意が必要です。先述の通り、10~20%のIPOでは市場での価格が公募価格を下回り損をしてしまっています。

 

あくまでも1つの目安にすぎませんが、市場での取引価格(初値)が公募価格を上回るかどうかを判断する基準の1つに、「公募価格の設定が、仮条件の上限に近いかどうか」というものがあります。

IPOの際には、「ブックビルディング」と呼ばれる仮応募の期間があり、その時期に参考価格での仮募集をかけます。その後、仮応募の結果を元に、上場する企業と証券会社の協議によって、最終的な「公募価格」が決定されるのです。

 

ここで注意したいのが、仮条件よりも最終的な公募価格が低くなっていた場合、実は投資家の人気がない可能性があるということです

仮応募期間に「1,200~1,500円」としていにも関わらず、公募価格が「1,300円」などとなってしまっている場合には、1,500円では投資家が集まらず、慌てて値下げをしている可能性が十分にあります。上場する企業としては、全ての株を売り切りたいために、さらに割安な価格設定にしているのです。

 

このように、投資家の人気・注目度が低い上場の場合、その後の市場での取引価格もあまりあがらず、結果IPO投資としては損をしてしまう可能性があります。

(株価はより割安になっているため、追々株価の値上がりによって、さらに大きな利益に繋がる可能性もありますが...)

 

公募価格が低すぎる場合には、仮に抽選に当たったとしても購入を控えるのも1つの手です。

※IPOは抽選に当たったからといって、必ず公募価格で購入しなければならないわけではありません。反対に、当選しても、購入手続きをしなければIPOの取得にはならないので十分注意しましょう。

 

ソフトバンクの仮条件は11月30日(金)に、公募価格は12月10日(月)に決定します。しっかりと情報収集をして最終的な判断を怠らないようにしましょう。

 

ソフトバンクIPOの注意点とは

必ず儲かるわけではない

IPO投資は必ず儲かるという保証をするものではありません。

もちろん、公募価格が、仮条件の上限いっぱいだったとしても、市場での取引価格(初値)が公募価格を下回る可能性は十分あります。

また、全ての主幹事会社から申し込んだからといって、必ず抽選に当たるとも限りません。

IPO投資も、数ある投資の手段の1つであり、リスクがあるということは気に留めておかなければいけません。

 

ある程度の資金が必要

もう一つ注意しなければならない点が、IPO投資にはある程度の資金が必要になるということです。

ソフトバンクの場合、申し込み単位が100株のため、仮に公募価格が想定の1,500円だとすると、最低でも15万円の資金が必要になります。

 

また、複数の証券会社から申し込みしようと考えた場合、それぞれの証券会社に資金を入れる必要があるため、2社であれば30万円、3社で45万円と必要な資金は増えていきます。

一部、申し込みに際しては資金を必要としない証券会社もありますが、当選して投資する際には必ず必要になる資金です。

 

もちろん先述の通りこの大きな資金がリスクに晒されることになります。IPO投資をする際には十分にリスクを理解し、自己責任での判断をお願いします。

 

IPO投資におすすめな証券会社はコレだ

このようにリスクはあるものの、高確率で大きな狙えるのがIPO投資です。今回のように注目度の高いソフトバンクの上場に合わせて、IPO投資から投資をはじめてみたいという方もたくさんいらっしゃるでしょう(実際、IPO投資は初心者向きとも言われています)。

 

投資の際には、証券会社に口座を開設する必要があります、IPO投資を考えるのであれば、野村や、みずほ、SMBCといった大手だけでなく、ネット証券のSBI証券に口座を作らない手はありません。

ネット証券は、大手の(店舗型)証券会社と比較して、手数料が安いですし、口座開設の手間もかかりません自宅から簡単に口座開設することができます。

 

その中でもSBI証券はIPOの主幹事となった実績も多く、もちろん今回のソフトバンクの上場にあたっても、主幹事の1つに選定されています。これから口座開設を考えている人は、まずはSBI証券に口座開設することをおすすめします。

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IPO投資は、投資家にとって大きなチャンスでもありますし、ソフトバンクのような大企業の上場は注目度も高く、たくさんの人が参加する可能性が極めて高くなります。

たしかに過去の実績を見ても、IPO投資で大きく儲けた例は少なくありませんが、損をしたケースがあるのもまた事実です。

投資には、必ずリスクが伴います。必ずきちんと検討し、自己責任・自己判断で行うようにしましょう。

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