ひふみ投信を運営するレオス・キャピタルワークス(株)がマザーズに上場することが話題になっています。

上場日は2018年12月25日、クリスマス上場ですね。

 

最近のひふみ投信は「不調だ」「低迷している」と一部ではバッシングされているようですが、今回の上場を機に調子を取り戻すことができるでしょうか。

今回はひふみ投信とレオス・キャピタルワークスについて考えていきたいと思います。

 

ひふみ投信とレオス・キャピタルワークス

まずは、「ひふみ投信」と「レオス・キャピタルワークス」について整理しておきましょう。

「ひふみ投信」は「レオス・キャピタルワークス」という会社が運用している投資信託の名前です。

ひふみ投信というのは投資信託の名前なんですね。また、運用会社が「ひふみ〇〇」などという名前でないためご存知なかった方もいるかもしれません。

 

投資信託とは、多くの投資家から資金を調達し、ひとまとめにして運用するための証券の種類のことです。実際には、それを運用している会社が、集めた資金を様々な株式に投資し運用しています。

 

投資信託は、特定の会社に投資しているものではないため「株価」とは言いません。

投資信託の価格は「基準価格」と呼ばれます。基準価格は、そこに含まれている株価の上下によって変動しますが、投資家は「基準価格」が上がれば利益が出ますし、「基準価格」が下がれば損失が発生することになります。

 

数ある投資信託の中でも、トップクラスの人気・知名度を持つのが「ひふみ投信」ですが、今回はその運営会社のレオス・キャピタルワークス(株)が上場するのです。


出典:新規上場会社情報 | 日本取引所グループ
https://www.jpx.co.jp/listing/stocks/new/index.html

 

レオス・キャピタルワークス(株)は、もちろんこれまでも株式会社でしたが、上場していなかったためその株式を取得することはできませんでした。

上場株式であれば、証券会社で誰でも簡単に売買することができますが、非上場/未公開株は、株主と直接やりとりしなければなりません。

 

ですが、今回の上場によってレオス・キャピタルワークス(株)の株式を誰でも取得できるようになります。

今までは、レオスが運用・販売する商品である「ひふみ投信」に投資するしかありませんでしたが、これからは運用している会社そのものに投資できるようになるのです。

 

ひふみ投信は本当に不調なのか?

ひふみ投信の運用成績は?

レオス・キャピタルワークス(株)の目玉商品はもちろん「ひふみ投信」です。ひふみ投信の成績が株価にも影響するのは間違いないでしょう。

最近のひふみ投信の成績を見てみましょう。

出典:基準価額推移 | ひふみ投信 | レオス・キャピタルワークス
https://www.rheos.jp/toushin/about/value.html

 

2018年1月4日時点で53,010円だったものが、11月30日には47,115円まで下がっています。ここ1年で約11%マイナスとなっており、確かに不調なのかもしれません。

 

ひふみ投信の構成銘柄

続いてひふみ投信の中身を詳しく見ていきましょう。構成銘柄は以下のようになっています。

出典:ひふみのあゆみ|2018年10月度
https://www.rheos.jp/toushin/pdf/toshin-hp-report20181107_H87.pdf

 

注目したいポイントはMicrosoftのような海外の株式も組み込まれている点です。さらに、時価総額3,000億円以上の大型株が10件中6件もランクインしています。

 

ですが、ひふみ投信の本来の強みは小型のグロース株を見出す点にありました。小回りの利く独自の銘柄選定で、素晴らしい運用成績を築いてきたのです。

 

しかし、人気・注目が高まり、運用資産が増えすぎた結果、運用方針の転換をせざるを得ない状況に追い込まれているように見受けられます。

小型株では運用資金を捌き切れなくなったため、大企業や海外の企業の株式にまで目を向けざるを得なくなってしまったのだと思います。

結果として、自分の得意な運用を捨てることとなり、なかなか成果が出ていないのが現状だと思います。

 

しかし、これだけで「ひふみ投信(レオス)はもうダメだ」と判断するのは早計です。

「運用方針の変更」=「悪い事」ではありません。自社の運用資金だけに限らず、投資を取り巻く環境は確実に変化しているため、柔軟に対応していくことは非常に重要なのです。

投資をする上では長い目で見ることも必要になってきます。

 

レオス・キャピタルワークスの株価はどうなるのか

想定発行価格は2,010円

それでは、ひふみ投信の運用会社であるレオス・キャピタルワークス(株)の株価はどうなるでしょうか。

 

仮条件が提示されるのが12月4日です。この条件を元にブックビルディングと呼ばれる仮応募の期間があります。今回は12月6日~12日です。

この仮応募の結果を受けて、12月13日に公募価格が決定されます。この「公募価格」が、実際に投資家が購入する際の価格となります。

 

ここで注意しなければならないのは、IPO(新規上場株式)を購入するには、抽選に当選しなければならないということです。人気のIPOは、倍率も高くなかなか手に入れることができません。

ですが、なんとか抽選に当たり、公募価格で取得できた株は、上場後大きく値上がりする期待が高くなります。

実際に、過去のデータを見ても、初値(上場後最初の市場での取引価格)が公募価格を上回る確率は80%を上回っています。

人気コンサートのチケットを想像してみて下さい。抽選に当たらないとチケットは買えないですが、人気があればあるほど高値で転売できますよね?チケットの転売はおすすめできるものではありませんが、株式は転売してナンボのものです。

 

IPOについて詳しくは以下のページでも詳しく解説しているので、興味のある人は是非ご一読ください。

 

株価を決定する秘密は人気投票

株価を決定する秘密は「人気投票」です。その株を欲しい人がたくさんいれば価格が上昇するし、人気が無く手放す人が多ければ下落します。

 

そういった視点で見ると、レオス・キャピタルワークス(株)の株価には期待感が持てます。

何せカリスマトレーダーの藤野英人氏が運用する会社です。期待するなという方が難しいかもしれません。

出典:藤野 英人 | 運用部インタビュー | レオス・キャピタルワークス株式会社
https://www.rheos.jp/interview/fujino.html

 

最近の成績は不振ですが、予想を裏切られたとき市場は大きく反応します。

仮にひふみ投信が少しでもプラスに転じたとしたら、一気に高評価の嵐となるでしょう。

「やっぱりひふみ投信なら安心だ」
「ひふみ投信に入れておけば間違いない」

と大きく跳ね上がることが容易に想像できます。

 

個人的にはレオス・キャピタルワークスの上場には大きな期待感を持っています。もちろん、ひふみ投信の今後にも期待しています。

▼ひふみ投信の公式ページはこちら▼

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