いま日本で一般的に「富裕層」と定義されるのは、資産を1億円以上持っている人です。

1億円の資産というと途方もない金額に思えるかもしれませんが、実際に貯めることは普通のサラリーマンの方でも不可能ではありません。

 

老後資金2,000万円問題と今は騒がれていますが、正直老人ホームや相続する資産を考えるとリタイヤ時点で1億円くらいは作っておきたいものです。

 

というわけで今回、65歳時点で1億円を貯めるにはどのような計画で貯蓄を進めれば良いのか、またそのためにはどのように投資を行っていくべきかということを考えたいと思います。

 

1億円を貯めるための運用計画

まず、65歳時点で1億円を貯めるためにどのようなペースで運用、貯蓄をしていけば良いかを考えます。

 

パターン1

今、35歳で1,000万円の貯金があると仮定し、毎年気合いをいれて100万円ずつ貯金をしていくとします。

 

すると、65歳時点で1億円を達成するために必要な資産運用利回りは、「5%」となります。

 

年率 5%、毎年100万円貯蓄
0 年間 1,000 万円
1 年間 1,150 万円
2 年間 1,308 万円
3 年間 1,473 万円
4 年間 1,647 万円
5 年間 1,829 万円
6 年間 2,020 万円
7 年間 2,221 万円
8 年間 2,432 万円
9 年間 2,654 万円
10 年間 2,887 万円
11 年間 3,131 万円
12 年間 3,388 万円
13 年間 3,657 万円
14 年間 3,940 万円
15 年間 4,237 万円
16 年間 4,549 万円
17 年間 4,876 万円
18 年間 5,220 万円
19 年間 5,581 万円
20 年間 5,960 万円
21 年間 6,358 万円
22 年間 6,776 万円
23 年間 7,215 万円
24 年間 7,675 万円
25 年間 8,159 万円
26 年間 8,667 万円
27 年間 9,200 万円
28 年間 9,760 万円
29 年間 10,348 万円
30 年間 10,966 万円

 

5%での運用、というと、これは非常に現実的なレベルです。

大きなリスクをとることなく、堅実な投資スタイルで達成できる利回りです。

 

ボーナスをそのまま貯金にまわし、毎年100万円の貯蓄を頑張れるのであればこのペースでも65歳の頃には富裕層と呼ばれる人達の仲間入りをはたすことができるのです。

 

パターン2

次にパターン1と同様35歳時点で1,000万円の貯蓄があるが、毎年100万円の貯金というのは難しい場合を考えましょう。

日々の生活を考えると、1年に貯金できる限界は30万円くらいかな。。。という方は、どうすれば良いのでしょう。

 

この場合に65歳時点で1億円を達成するために必要な利回りは、「7%となります。

 

年率 7%、毎年30万円貯蓄
0 年間 1,000 万円
1 年間 1,100 万円
2 年間 1,207 万円
3 年間 1,321 万円
4 年間 1,444 万円
5 年間 1,575 万円
6 年間 1,715 万円
7 年間 1,865 万円
8 年間 2,026 万円
9 年間 2,198 万円
10 年間 2,382 万円
11 年間 2,578 万円
12 年間 2,789 万円
13 年間 3,014 万円
14 年間 3,255 万円
15 年間 3,513 万円
16 年間 3,789 万円
17 年間 4,084 万円
18 年間 4,400 万円
19 年間 4,738 万円
20 年間 5,100 万円
21 年間 5,487 万円
22 年間 5,901 万円
23 年間 6,344 万円
24 年間 6,818 万円
25 年間 7,325 万円
26 年間 7,868 万円
27 年間 8,448 万円
28 年間 9,070 万円
29 年間 9,735 万円
30 年間 10,446 万円

 

7%での運用と言うと、たしかに長期に渡って続けるのは簡単ではありませんがそれでもしっかりした投資先を見つければ充分に可能な数字です。

 

20%、30%の運用を目指そうとすると無理にリスクをとっていくことになりますが、7%は充分に素人でも目指せるラインです。

そして、年間に30万円の貯蓄というのも全く無理な話ではないでしょう。

 

このように、運用というものを前提において計画をたてると「1億円の貯蓄をつくる」ということが比較的現実的に可能なことであることが分かってくると思います。

 

1億円を貯めるための投資先

さて、次に1億円を貯めるための投資先について考えていきたいと思います。

上の例では、年間に100万円貯蓄できるのであれば年率5%、年間に30万円ずつを貯めていく場合には7%のリターンをだしていけば良いことが分かりました。

 

30年という長いスパンで平均5%、7%といった利回りを出すために、どのような投資先がありえるのか考えていきます。

 

楽天・全世界株式インデックス・ファンド

さっそく具体的な投資信託の名前なのですが、『楽天・全世界株式インデックスファンド』で運用するのは選択肢としてアリだと思います。

 

投資信託で運用する際に気をつけたいのは、長期的にみてその投資信託が安定した利回りをもたらすのか、という点です。

 

例えば今流行りのテーマ型投信はダメです。

というのも、「AI関連銘柄の投資信託」「バイオ・ロボティクス投資信託」などそれっぽい投資先を謳ってはいるものの、その業界が長期的に盛り上がって行くかどうかは分からないからです。

 

「今これが熱い」という売り文句で売られている流行りものの投資商品にはロクなものがありません。

一昔前では、シェールガス関連銘柄や中国株関連銘柄など流行りましたが、証券会社が大手を振って売り始めたころにはピーク間近になっており、そこで買った人は大抵が大損をしています。

 

 

そしてもう一つ気をつけたい点としては、顧客に見えない手数料がかさんでいないか、という点。

投資信託というのはそのまま顧客の投資したファンドが投資先へと投資しているのでなく、その間に様々なファンドを挟ませている場合があります。

 

こうなると、間に入っているファンドの全てで信託報酬が発生しますので、実際の末端の投資先の利回りに比べ投資家のリターンが少なくなってしまうのです。

 

こういった、いわゆるファンドオブファンズといった形式をとっている場合にその間に発生する手数料に充分注意することは投資信託で資産運用をする際に忘れてはいけないポイントなのです。

 

 

これらを総合的に考えて、投資信託であればどれで長期運用すれば良いのかという話でいくと、『楽天・全世界株式インデックスファンド』が無難かなと個人的には思っています。

 

これは全世界の株式に分散投資をするというスタイルのバランスの良いファンドで、さらに手数料も比較的無駄がありません。

 

無意味な分散投資は論外ですが、全世界への分散投資というのはある意味で理にかなっていて、世界の経済成長に賭けるというのは安定した投資と呼べます。

 

興味のある方は、以下に詳しく投資信託の詳細をまとめていますので参考にしてみて下さい。

右も左も分からない投資初心者は、『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』をとりあえず買っておけ。

 

ヘッジファンドの活用

次におすすめの運用方法としてヘッジファンドの活用があります。

ヘッジファンドとは、投資信託等と違い、限られた少数の投資家のみから資金を預かって投資をする投資ファンドです。

 

投資ファンドの利点としては、ファンドマネージャーが経済の状態にあわせて柔軟に投資戦略を変えるので、長期的にみると安定した利回りが期待できるということです。

 

また、歴史的にヘッジファンドの運用は市場平均を打ち負かしているということが分かっており、8%,10%といった比較的高いレベルの利回りを期待することができるという点も良ポイントです。

 

ただし、ヘッジファンドの善し悪しは良くも悪くもファンドマネージャーの実力次第ということではあるので、預け入れるヘッジファンドを見誤らないようにする必要はあります。

 

また、ヘッジファンドは初期の預け入れ資金に対して最低金額を設けていることが一般的で、数百万円といった小額の運用は受け付けていないことがあるのも気をつけておくべきポイントです。

 

初期に投資できる資金が1,000万円以上あり、それなりに気に入ったヘッジファンドがあるのであれば検討をしてみることをおすすめします。

 

ちなみに本サイトでもヘッジファンドを含めおすすめのファンドを紹介しているので参考にしてみて下さい。

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