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eMAXIS Slim先進国株式インデックスとは
eMAXIS Slim先進国株式インデックスは、「先進国の株式市場に投資する投資信託」です。日本を除いたアメリカやイギリスなど、いわゆる先進国の株式市場に連動するよう運用されます。
設定以来、右肩上がりに純資産を増やしているこの投資信託には、一体どんな特徴があり、どんな人におすすめできるものなのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
eMAXIS Slim先進国株式インデックスの基本情報
出典:eMAXIS Slim 先進国株式インデックス|投資信託説明書(交付目論見書)
https://search.sbisec.co.jp/v2/popwin/info/connect/fund/0331917200000011.pdf
- 商品名:eMAXIS Slim先進国株式インデックス
- 主要投資対象:日本を除いた先進国の株式市場
- ベンチマーク:MSCIコクサイ・インデックス
- 商品分類:追加型/海外/株式
- 信託期間:無期限(2017年2月27日設定)
- 購入時手数料:なし
- 信託財産留保額:なし
- 運用管理費用(信託報酬):年率0.10989%(税抜 年率0.0999%)
- 為替ヘッジ:なし
- 委託会社:三菱UFJ国際投信株式会社
株式市場に投資するって何だろう?
eMAXIS Slim先進国株式インデックスは先進国の株式市場に連動する成果を目指します。
では、「株式市場に投資する」とは実際にはどうやるのでしょうか。
会社に投資するのであれば、「トヨタ自動車(株) , 7203」、「任天堂(株) ,7974」、「ソフトバンク(株) ,9434」など、好きな銘柄を選んで株式を購入することができます。
一方、「株式市場に投資する」にあたって「先進国株式市場」という銘柄が売っている訳ではありません。
実際には各国の株式市場全体の動きに近くなるように、複数の会社の銘柄を買うことになります。
投資信託説明書(交付目論見書)によると、eMAXIS Slim先進国株式インデックスでは具体的に以下のような銘柄に投資しています。
AppleやMicrosoft、Amazon、Facebook、Johnson&Johnsonなど、いずれも耳にしたことがあるような超大企業が名を連ねています。
出典:eMAXIS Slim 先進国株式インデックス|投資信託説明書(交付目論見書)
https://search.sbisec.co.jp/v2/popwin/info/connect/fund/0331917200000011.pdf
eMAXIS Slim先進国株式インデックスは、これらのような先進国を代表する企業を中心に投資する投資信託なのです。
海外の企業を分析するのは大変ですし、バランスよくポートフォリオを組むことも簡単ではありません。また、各社の株価が変動した際に、適宜バランスを見直して売買するのは相当な手間になります。
これら一切を依存することができるのがこの投資信託のメリットです。
どんな国に投資をしているの?
先述の通り、eMAXIS Slim先進国株式インデックスの上位に組み込まれている銘柄はアメリカが中心になっています。また、資産比率を見ても、全体の65%以上が「アメリカドル」となっています。
出典:eMAXIS Slim 先進国株式インデックス|投資信託説明書(交付目論見書)
https://search.sbisec.co.jp/v2/popwin/info/connect/fund/0331917200000011.pdf
アメリカ以外では、欧州やカナダ、スイスなどが続いていますが、注目したいのは、「いろんな国に均等に投資されている訳ではない」という点です。
先進国とはいえ、実際にはほとんどアメリカに投資しているようなものです。
手数料は?
このように海外の株式市場に簡単に投資をできるeMAXIS Slim先進国株式インデックスですが、手数料は非常に安く設定されています。
「購入時手数料」も「信託財産留保額」もありません。
つまり、買う時も売る時も手数料はかからないですし、肝心の「運用管理費用(信託報酬)」ですが、わずか年率0.10989%(税抜 年率0.0999%)以内です。これは、100万円を預けて年間1,098円にしかなりません。ほとんど気にしなくていいレベルの手数料と言えるでしょう。
これだけ安い手数料で、簡単に海外の株式市場へ投資できる環境を整えてくれている点が「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」の魅力でしょう。
運用の際の注意点
このように低コストで先進国市場に投資できる「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」ですが、運用の際に注意しなければいけない点があります。
それは為替リスクがあるということです。
この投資信託では為替ヘッジをしていません。
ですが、先述の通り資産を海外通貨(ドルやユーロ)で保有しています。
そのため、アメリカ企業の株価が上昇したとしても、ドルの価値が下がってしまうと結果として損をすることになる可能性があります。
ドルに対して円が強くなる(円高になる)と、ドル建てで見た株価が上がっていても、日本円換算での価値が下がるのです。
これは、この投資信託に限らず、海外株式に投資する際には必ず注意しなければならない重要なポイントです。
為替は未来の動きを予測するのが最も難しいと言われているものの一つです。つまり、為替を含めて考えると、この投資信託の未来を予測するのは非常に困難だと言わざるを得ません。
「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」に投資する際には、為替変動には十分注意しなければなりません。
eMAXIS Slim先進国株式インデックスはおすすめできるのか
それでは、「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」はどんな局面で活用できるのかを考えてみましょう。このファンドが利益を生むのは「アメリカの株式市場が成長する」ときです。
eMAXIS Slim先進国株式インデックスではその大部分がアメリカの株式市場に影響されるため、アメリカ経済がが成長すれば利益が出ます。また、アメリカ経済が強くなれば、ドルの価値も高まるため、結果として円安ドル高となり、日本人にとっての価値は増々高まります。
アメリカ株式市場のこれまを見ると、右肩上がりで成長し続けているのがわかります。例えばS&P500の推移を見てみましょう。
出典:S&P500指数チャート - SPX価格 — TradingView
https://jp.tradingview.com/symbols/SPX/
1985年頃からの30年ほどで見ると順調に上昇し続けています。
「これからもアメリカ経済は成長し続けるぞ」と思う人は、eMAXIS Slim先進国株式インデックスに投資をしましょう。自分自身で各社の株を買うよりも、手間も掛からず、手数料もほとんど必要としません。
海外ではなく、日本国内に目を向けるのであれば、投資信託だけに限らず、トータスパートナーズ(Tortoise Partners)のように、中小企業を中心としたPEファンドなど他にも様々な選択肢があります。
投資信託はメジャーですが、あくまでもたくさんある資産運用の選択肢の1つにすぎません。ぜひ様々な投資先を幅広く検討してみてください。