昨今、日本でも頻繁に「働き方改革」というキーワードが挙げられ、長時間労働は一昔前のものという世論になってきています。
残業時間の削減、定時退社日の導入、テレワーク、プレミアムフライデーなど、たくさんの施策が実行され、働き方は徐々に変わってきています。
しかし、私達の生活は本当に豊かになっているでしょうか?
たしかに、働く時間は昔よりも自由になり、それぞれの生活に合わせて多様化してきましたが、「働く」ということそのものはあまり変化していません。
働く=お金を稼ぐ、ことの形は変わっても、その本質は変わっていないのです。
本当に重要なのは、働き方ではなく「稼ぎ方改革」です。
本当の意味での「働き方改革」とは、ただ単に時間を少しコントロールすればよいだけではなく、「稼ぎ方」の本質を多様化させる必要があります。
今回は会社員としての本当に目指すべき「稼ぎ方」について考えていきたいと思います。
会社員にとって稼ぐ=働く
多くの日本人は、「お金を稼ぐこと=働くこと」と考えています。
自営業であれ、会社員であれ、お金を稼ごうと思えば、一生懸命働かなければいけません。
特に、会社員の場合、「給料をもらうこと=稼ぐこと」と思っている人も多いでしょう。
しかし、この方法(働くという稼ぎ方)には限界があります。
例えば、税金について考えてみましょう。一般に、これだけのものが給料から天引きされてしまいます。
- 所得税
- 住民税
- 社会健康保険
- 国民健康保険
- 雇用保険
- 国民年金
- 厚生年金
(社会健康保険と国民健康保険はどちらかです。)
これらがどれだけの割合で引かれていくのでしょうか。収入や家族構成などによっても変わってきますが、年収1,000万円の人で概ね以下のような割合です。
- 所得税33%
- 住民税10%
- 社会保険約13%
これらを単純に合算すると、なんと税額が56%という恐ろしい数字なってしまいます。
実際には、所得控除もある上、諸条件によって色々と変化しますが、年収1,000万円の人の手取り額は680万円くらいになるでしょう。32%も天引きされているという悲しい結果となっているのです。
そもそも、働く(労働)とは、時間と労力を費やして、それをお金に換算することに他なりません。
いくら一生懸命働いたとしても、その多くが税金として天引きされる上、働き続けなければ収入は得られなくなってしまいます。
つまり、働いて稼ぐということをいくら続けていても、それは生活を変える(豊かにする)ことにはつながらないのです。
あなたに必要な本当の「稼ぎ方改革」とは
4つのクワドラントとは
では、どのようにしてお金を稼いでいけばいいのでしょうか。
そのことを考えるにあたって、。ベストセラーになった書籍『金持ち父さん貧乏父さん』でも解説されている、「クワドラント」という考え方があります。これは、お金の稼ぎ方には4種類あるとするものです。
出典:4つのクワドラントでお金持ちになる方法 | IBカレッジ
https://ib-college.com/4-quadrant
- Employee(従業員)
- Self-employed(自営業)
- Business owner(ビジネスオーナー)
- Investor(投資家)
の4種類です。
これらは、自分が働かなければならないかどうかという観点で、2つのグループに分けることができます。
◆ 自分が働かなければいけないグループ(表の左側)
- Employee(従業員)
- Self-employed(自営業)
出典:4つのクワドラントでお金持ちになる方法 | IBカレッジ
https://ib-college.com/4-quadrant
こちらのグループは自分の労働を対価に収入を得るので、日々働き続けなければいけません。
ここで問題なのは、働ける時間には限りがあるため、稼げる額にも限界があるということです。
Employee(従業員)には会社員やアルバイトの方、Self-employed(自営業)には医者やフリーランスの方が該当します。
◆ 自分で働かなくてもいいグループ(表の右側)
- Business owner(ビジネスオーナー)
- Investor(投資家)
出典:4つのクワドラントでお金持ちになる方法 | IBカレッジ
https://ib-college.com/4-quadrant
Business owner(ビジネスオーナー)とは、収益を得られる仕組みが出来上がったビジネスを持ち、自分で手をかけなくても利益が上がるという状況の人です。
Investor(投資家)は文字通り投資家です。不動産オーナーや株式・ファンド等に投資をしている人が該当すします。彼らは、実際に手を動かすことなく、収入を得ることができます。
ここで注意したいのは、デイトレーダーは日々自分で手を動かして投資をしなければならないので、ここでいう投資家には該当しないという点です。
株や投信で運用していれば誰でも投資家ということではありません。
「どのような仕組みで収入を得ることができるのか」という点に注意して、お金を稼ぐことの本質をきちんと見極めるようにしましょう。
4つのクワドラントでおすすめはどこか
あなたは今どこにいるでしょうか?
多くの方が、Employee(従業員)に該当するのではないでしょうか。
自分の労働を対価にお給料をもらうグループです。しかも、冒頭に述べた通り税金がしっかりと引かれていきます。
ここは最もお金持ちになりにくいグループと言えるでしょう。
重要なのは複数のクワドラントに属することです。
よくクワドラントの話が出ると、安易に右側のBusiness owner(ビジネスオーナー)やInvestor(投資家)を目指すべきだと言う人がいます。
しかし、はっきり言いましょう。
Business owner(ビジネスオーナー)やInvestor(投資家)を目指すほとんどの人が失敗します。当然のことながら、ビジネスを成功させたり投資で安定的な収入を得ることは決して簡単ではありません。
いきなり会社を辞めてEmployee(従業員)からBusiness owner(ビジネスオーナー)やInvestor(投資家)を目指すのではなく、会社で働きながらビジネスや投資からも収入を得る生活を目指しましょう。
Business owner(ビジネスオーナー)とInvestor(投資家)であれば、断然Investor(投資家)の方がおすすめです。
Employee(従業員) + Investor(投資家)という組み合わせを目指しつつ、 Investor(投資家)の割合を高めていくのが、本当の意味での「稼ぎ方改革」に繋がるのです。
稼ぎ方を改革するために必要なこと
Employee(従業員) とInvestor(投資家)の組み合わせを目指す上で、最も重要なことはなんでしょうか。
ある程度の資産を築き、投資を始める準備も必要です。きちんと勉強することも大切でしょう。
ですが、一番重要なのはそれを実践する(行動に移す)ことです。
色々思案していも思案するだけでは現状は何も変わりません。
投資を始めてみましょう。もっと言えば、商品を選んでみましょう。
世の中には株や投資信託、ETF、ヘッジファンドなど数多くの投資商品があります。少しでも多くの選択肢に目を向け、気になる商品(投資先)をチェックすることが第一歩です。
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