今回は、3,000万円の資産をベースに資産運用に際しての考え方やおすすめの投資方法を説明していきます。

 

3,000万円という資金は貯蓄により現実的に貯めることのできる金額ですし、運用の方法によって10年後20年後に大きく差がでてくる額ですので、是非参考にして下さい。

 

3,000万円を運用するに当たって目指すべきリターンは?

まず3,000万円を運用するに当たって、目指す利回りを設定しておくことが大切です。

 

時々、年に2%程度の運用で満足している方がいますが、これでは利回りとしては低過ぎます。

 

そもそも、株式投資における平均の利回りをご存知でしょうか?

株式投資にはキャピタルゲインとインカムゲインが存在しますが、これらの平均をとってならしてみると、近年では約4~5%のリターンが存在します。

 

つまり、この世の全ての株に投資をしていると仮定すると平均で4~5%のリターンが出るわけです。

つまりこのラインは、資産運用における及第点のように考えておいて頂ければと思います。

 

一方で、上を見ればいいというわけでもありません。

時々、年間20%で資産を増やしていきたいというような鼻息の荒い方にあいますが、年率20%を計画として組み込むのはさすがに現実的ではありません。

 

投資というのはもちろんハイリスクハイリターンが基本になるわけですが、株式投資を例にとってみてみると、12%をこえたあたりから一気にリスクが高くなってくるのです。

 

結論としては、リスクリターンのバランスを考えた時に3,000万円の資産運用において狙うべきリターンは、7%から9%

このあたりの利回りをイメージして投資を行っていくと良いでしょう。

 

3,000万円を投資するに当たっての選択肢

次に、投資をするに当たっての投資先の選択肢を整理していきましょう。

 

全く検討に値しないものもありますが、一応全ての投資先候補について簡単に説明していきます。

 

預金

最も避けるべき選択肢です。

現在、預金による金利は、預金の中では高いと言われているネット証券ですら0.1%以下。もはや全く増えていません。

株式投資の平均リターンが4%以上あることは先ほど説明しましたが、そこと比較しなくても全く選択肢にならないことはお分かり頂けると思います。

 

ただし、いざと言う時に元気が必要な場面もあるので、数百万円程度は現金で保有せざるを得ないと思います。

 

日本国債

こちらも預金同様、全く金利がつかない状態が続いているのでダメです。

よく年配の方で個人向けの国債を検討している方もいますが、国を助けたい思いがあるならまだしも個人の運用としては最悪の選択です。

 

米国債

10年もので2~3%の利回りです。さらに投資先としてのリスクも低く、低リスク低リターンの投資先としては検討の価値があります

ただし、日本円で米国債に投資をする際には為替のリスクがあることがネックです。

 

結局、年に数パーセント程度の利回りは、為替が大きく動くと吹き飛んでしまう程度のものです。

米国債を買うのであれば円高のタイミングで投資することを心掛けたいですが、円ドルの動きを正確に予想するのはプロの投資家でも難しく、どうしても運の要素が大きくなってしまうと心得ておきましょう。

 

不動産

良いと思いますが、思ったよりも不動産投資で収益を出すのは大変です。

利回り5%!と謳っている投資用の物件でも、結局投資をしてみたら様々な費用がかかり、実質利回りが1~2%、またはマイナスになってしまうというのはよくある話です。

 

信頼できる不動産業者があり、また物件探しにかなりの時間をかけられる、具体的には100件くらいは物件を回る覚悟があるという場合には不動産投資に挑戦してみても良いでしょう。

 

投資信託

とりあえずということで多くの人が購入してみる投資信託ですが、結論から言うと良い選択肢とは言えません。

もちろん、結果を出しているものもあるのですが、9割近い投資信託は市場平均に負けているという調査結果が出ています。

 

また、日本は投資信託大国と揶揄されるほどに投資信託の本数が多い国です。6,000以上もある投資信託の中から、良いものと悪いものを見分けるのはファイナンシャルプランナーのような人達でも難しいのです。

 

多くの個人投資家は証券会社や銀行の営業マンの言う通りに適当に投資信託を買ってしまっているのですが、これでは9割で負けるクジを適当に引いているようなものです。

自分自身のリテラシーに自信がある場合には挑戦しても良いかもしれませんが、簡単に良い投資信託には辿り着けないということは肝に銘じましょう。

 

ラップ口座

富裕層向けに証券会社や銀行といった各種金融機関が展開しているサービスで、300万円程度から始められるのが特徴です。

内容としては、顧客のリスク許容度にあわせて適切な投資先を選定するというもの。

 

一見良いようにも聞こえるのですが、いかんせんこのポートフォリオの組み方のレベルが低いことと、結局金融機関が勝手に投資信託を買ってしまうのでラップ口座のコストと合わせてコストが2重にかかってしまう点が気がかりです。

 

ヘッジファンド

ラップ口座よりも敷居が高いのがヘッジファンドで、1,000万円以上の資金を持っていないと投資できません。

手数料は高いですが運用の内容は良いので、結果的に自分で投資先を選ぶよりも良いリターンとなることが多いです。

 

ただ、銀行や証券会社でヘッジファンドをおすすめして貰えるわけではないので、自ら投資先となるファンドを探し、自らアポイントをとって説明を聞く必要があるというハードルがネックです。

良いヘッジファンドに出会えたのなら、預け入れを検討してみて良いでしょう。

 

個別銘柄

自分に馴染みのある企業があるのであれば、その企業の株を買ってみるのも良いかもしれません。

ただし、個人投資家が適当に買った株が増えるかどうかはほとんどギャンブルと変わらないので、それくらいの心持ちにしておくと良いと思います。

 

株主優待、個別企業へ投資することによって企業のことを知り色々な勉強になる、等々を考えると、自分で投資をしていることで得られるメリットは少なからず存在します。

 

3,000万円のポートフォリオ 一例

最後に、3,000万円を投資するに当たってのポートフォリオの一例を紹介しておきます。

― ヘッジファンド 2,000万円

ー 米国債 500万円

ー 個別銘柄 300万円

― 現金 200万円(いざと言うときのため)

 

ヘッジファンドで10%弱のリターンを狙いつつ、米国債は為替のリスクがありながらも3%程度、そして勉強用の個別株といざと言うときのための現金、というポートフォリオです。

バランスの良いものになっているのではないかと思います。

 

さて、今回紹介した投資対象を含め、2019年から2020年にかけて投資を開始するにあたってオススメになる投資先は以下にまとめているので興味ある方はご覧下さい。

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